Gmailで独自ドメインのメールを使う

独自ドメインのメールアドレスをGmailで使う方法です。Gmailをメールクライアンのように利用して独自ドメインの送受信が可能です。

目次

メリット

デバイスを選ばず、常に同期された状態でメールを利用できる

ご存知の通り、Gmailは基本ブラウザで(スマホではアプリでも)利用できます。つまりネット環境があればWindows、Mac、ブラウザの種類、デバイスの種類問わず同じ環境で利用できるということです。私のような個人SOHOにはとてもありがたいことです。

強力な迷惑メールフィルタ

Gmailの迷惑メールフィルタはかなり強力です。大体の迷惑メールを振り分けてくれます。最近はちょっと強力すぎる気もしますが。

Gmailの便利な機能を利用できる

Gmailはメールクライアントとしてもかなり優秀です。メールの強力なフィルタリング機能や検索機能、また拡張機能を使って様々な機能を追加することも可能です。私が特に便利なのがメール送信予約機能です。これはサーバ上で動作するGmailならではの機能ですね。

メールデータの引継ぎがない

メールクライアントを利用していたころは、PC切替時のメールデータの移管は定番の作業でしたがこの方法でメールを運用してからは一度もデータの移管をしていません。なにげにこれは楽です。なにせブラウザさえ利用できればもう同じメール環境が利用できるのですから。そしてメールデータを保存していない分HDDやSSDの容量を節約できますし、たとえ物理的に破損してもデータは消えません。

デメリット

ですが、メリットばかりではなく、当然デメリットもあります。

容量の制限

Googleアカウントには15GBの無料で利用できるストレージがあります。GmailやGoogleフォト、Googleドライブなどはこの15GBの保存容量の制限の中で運用する必要があります。Gmailだけで15GBならそれなりの容量ですが、GoogleフォトやGoogleドライブなどのサービスを利用していると気づかないうちに容量を消費してしまいます。容量を超えた場合はメールの送受信に影響がでる場合があります。

ちなみに私は追加ストレージを購入しています。Googleのストレージは他のストレージサービスに比べて安価です。

セキュリティに留意

Gmailで独自ドメインを運用する最大のメリットは、どこでもどのデバイスでも常に同期した状態でメールを利用できることですが、言い換えればメールのデータを全て持ち歩いていることになります。スマホやノートPCなどGmailを利用するデバイスの管理には気を配る必要があります。

受信のタイムラグ

Gmailで独自ドメインを運用した場合の送受信のタイミングはかなりランダムで、10〜15分間隔で同期している場合もあれば、40分程度同期されない場合もあります。

無料のサービスであること

ご存知の通り、Gmailは無料で利用できるサービスです。たとえGmailの不具合で何かしらの損害を被ったとしても、サービス利用開始時の規約に同意しているのでGoogleには責任を問えません。(有料のサービスでも同じですが)

一番困るのは突然サービスを停止されることです。事実、Googleは見込みがないサービスはたとえ利用者数が多かろうと問答無用に停止します。Gmailはその可能性は低いかもしれませんんが、仕様変更の可能性や有料化の可能性もゼロではありません。Gmailに限らず無料のサービスを仕事で使うにはそういったリスクを覚悟しておくことが必要です。なので私は何かあったら面倒くさいのでお客さんにこの方法を案内していません。もしくはGoogle Workspaceを案内しています。

手順

準備するもの

  • 独自ドメインのメールアカウント
  • POP3サーバ
  • SMTPサーバ
  • メールアカウントのパスワード

その他、ポート番号等もわかると便利ですが絶対ではありません。最近のレンタルサーバではGmailで運用するためのマニュアルを用意しているところも多いです。また送信設定では利用するメールアカウントで認証情報を受け取る必要があります。レンタルサーバによってはメールアカウントを追加するだけで自動的にWebメールで運用できるサーバもあります。もしそういった環境がなければ先にメールクライアントで受信設定をしておく必要があります。

設定手順

以下設定手順です。メールアカウントを「さくらインターネット」で作成した場合と、「レンタルサーバヘテムル」で作成した場合の入力内容でご案内します。

STEP
Gmail の設定画面で「アカウントとインポート」タブを開く

[1-1]Gmaiを開き、右上の歯車のマークをクリック

[1-2]「すべての設定を表示」をクリック

[1-3]タブメニューの「アカウントとインポート」をクリック

STEP
メールの受信設定

[2-1]他のアカウントのメールを確認 → 「メールアカウントを追加する」

[2-2]メールアドレス欄に運用するメールアドレスを入力し「次へ」

[2-3]「他のアカウントからメールを読み込む(POP3)」を選択し「次へ」

[2-4]メール設定情報を入力して「アカウントを追加」をクリック

入力項目heteml/ヘテムルさくらインターネット
ユーザ名メールアドレスメールアドレス
パスワードメールアカウントのパスワードメールアカウントのパスワード
POPサーバヘテムルのコンパネ

ドメイン・メール設定」

「詳細を見る」

「メールアドレス設定」

「設定変更」の確認
初期ドメイン
※例:◯◯◯◯◯.sakura.ne.jp
ポート995995

取得したメッセージのコピーをサーバーに残す
Gmailでメールを受信後もサーバー上にメールのコピーが保存されます。他のメールクライアントでも受信する場合にはチェックをいれます。

メールの取得にセキュリティで保護された接続(SSL)を使用する
チェックを入れます

受信したメッセージにラベルを付ける
設定したメールアドレスにラベルをつけるかどうかの設定です。後からでも設定可能です。

メッセージを受信トレイに保存せずにアーカイブする

受信トレイには保存せず直接アーカイブする場合にチェックをいれます。

以上で受信設定は完了です。

STEP
メールの送信設定

[3-1]「はい。【設定したメールアドレス】としてメールを送信できるようにします。」を選択して「次へ」をクリック

[3-2]名前欄に任意の名前を入力します。

[3-3]メール設定情報を入力して「アカウントを追加」をクリック

入力項目heteml/ヘテムルさくらインターネット
SMTPサーバヘテムルのコンパネ

ドメイン・メール設定」

「詳細を見る」

「メールアドレス設定」

「設定変更」の確認ス
初期ドメイン
※例:◯◯◯◯◯.sakura.ne.jp
ユーザー名メールアドレスメールアドレス
パスワードメールアカウントのパスワードメールアカウントのパスワード
ポート
「SSLを使用したセキュリティで
保護された接続」を選択し:465
「TLSを使用したセキュリティで
保護された接続(推奨)」の場合:587

「SSLを使用したセキュリティで
保護された接続」の場合:465

[3-4]設定したメールアドレス認証メールが届くので、確認コードを入力

以上で受信設定は完了です。

STEP
その他設定

設定した独自ドメインメールをデフォルトで運用する場合には、設定の「アカウントとインポート」タブの、「名前」の項目で変更できます。通常はGmailがデフォルトになっています。

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