WordPressはコメントの通知、パスワードのリセット、新しいユーザーの通知、プラグインからの通知など様々な場面でメールを送信することがあります。デフォルトでは、これらのメールの差出人名は「WordPress」と表示され、アドレスは「wordpress@yourdomain.com」のような形式で送信されます。
細かい要望ではあるのですが、この仕様が気になるというお客さんもいるので、納品時にはこの差出人名とアドレスを変更するようにしています。このカスタマイズの方法をメモします。
functions.phpを編集して変更する
フィルターフックを利用する
変更にはフィルターフックを利用しfunctions.phpを編集します。
フィルターフックとは
WordPressのフィルターフックは、WordPressが情報を表示や保存する前に、その情報をちょっと変えるための処理のことをいいます。例えば、プログラムの流れの中で、特定の場所で情報をキャッチ(フック)して、好きなように変えてから再度流れに戻すイメージです。この処理の流れであれば、本来の情報の処理を変えることなく、情報を変えることができます。WordPressにはアクションとフィルターの2種類のフックがあります。今回利用するのは以下のフィルターフックです。
wp_mail_from_name
WordPressからのメールの差出人名を変更することができます。
wp_mail_from :
WordPressからのメールの差出人のメールアドレスを変更することができます。
WordPressの管理画面でfunctions.phpを開き、コードを追記する
フィルターフックを利用してコードをfunctions.phpに追記します。編集画面からfunctions.phpを記載するには、[外観]→[テーマファイルエディター]をクリック
[テーマのための関数(functions.php)]を開きます。
開いたfunctions.phpに以下のコードを追記します。
function custom_mail_from_name( $email_from ) {
return '差出人名を記入';
}
add_filter( 'wp_mail_from_name', 'custom_mail_from_name' );
function custom_mail_from( $email ) {
return 'メールアドレスを記入';
}
add_filter( 'wp_mail_from', 'custom_mail_from' );
追記したら[ファイルを更新]をクリックします。「ファイルの編集に成功しました」と表示されれば完了です。
functions.php
の編集は、子テーマを利用している場合は子テーマのfunctions.php
を編集することを推奨します。親テーマを直接編集すると、テーマの更新時に変更が上書きされてしまう可能性があります。
functions.php
の編集は、失敗するとサイト自体が表示されなくなります。編集前には必ずバックアップをとって、元の状態に戻せるようにして編集してください。
プラグインを利用して変更する
functions.phpを編集するのが不安な場合は、プラグインを利用する方法もあります。
シンプルに差出人名とメールアドレスだけを変更するプラグインです。「WP Change Default From Email」で検索しインストールします。
インストールすると[設定]→[Change From Email]をクリック
[Enable]に変更し、差出人名、メールアドレスを入力し、[Save Settings]で完了です。
functions.phpの編集が不安な場合はこちらの方がいいかもしれません。
以上、WordPressからのメールの差出人名とアドレスを変更する方法でした。